2019.08.09

ポケモンスカラシップ2018年度奨学生の修了制作発表

ロイヤル・カレッジ・オブ・アートでは、6月29日から9日間、修了制作展「Show 2019」が開催され、ポケモンスカラシップ2018年度の奨学生の2名も、その研究成果を発表しました。

アミール・アフシャール / Innovation Design Engineering

アミールは、衣服に埋め込む新しい動的歩行補助機能システム「AMBL」の可能性を提案しました。「AMBL」とは「Assistive Mobility Bionic Layer(可動支援人工層)」の略。柔らかく着心地の良い生地に埋め込まれた感知・駆動機能による、人それぞれの状態にマッチした歩行補助システムです。
アミールは松葉杖など従来の歩行補助器具が幾年も進化せず、負傷した部位を過度に補い、回復に役立たなかった点に着目。「AMBL」は歩行時の身体の動きを察知し、電気信号で筋肉を収縮させ、その機能を補います。

ジェシー・カーン=トンプソン / Information Experience Design

ジェシーはインスタレーション作品「Heaven to the Cloud」を発表しました。
「Heaven to the Cloud(クラウドへと続く天国)」は、クラウド型人工知能 IBM ワトソンよって解釈されたオンライン上の行為を通じて、アルゴリズムの整合性と作用を検証するプロジェクトです。
ジェシーは、デジタルな日常行為を身近な儀式の形に再文脈化し、汎用化したインターネットの複雑性を分かりやすく表現する試みをしました。IBM ワトソンは、ターゲット広告やコンテンツキュレーションのために、ソーシャルメディア上の言葉を分析し、ユーザープロファイルを作成しますが、今回彼は、イエス・キリストのプロファイルを作成。その人格が作詞したゴスペルを、人が教会で歌う映像を制作しました。