2020.09.25

ポケモンスカラシップ2019年度奨学生の修了制作発表

ロイヤル・カレッジ・オブ・アートでは、7月16日から7月31日の間、オンラインで修了制作展「RCA2020」が開催されました。ポケモンスカラシップ2019年度奨学生のイエ・ハンとマリー・アイザックソンも、その研究成果を発表しました。

イエ・ハン / Intelligent Mobility

私のプロジェクト「Aql」は、洪水が新たな日常となりつつある沿岸都市のための水陸両用車です。生活環境の全てが陸地であった状態から、一部が水上に変化すると、モビリティも適応しなければなりません。私がプロジェクトで目指したのは、そのような状況でモビリティがどうなるのか、車はどんな機能を備える必要があるのかを知る事でした。
現在、中国南部では深刻な洪水が起こっています。水と闘うのではなく、水を受け容れるために一歩を踏み出さなければならないということが、より明白になりました。
人類の存続は、環境の変化にどれだけ上手く適応できるかにかかっています。水のある環境を有効活用することは、ひとつの重要な方向性に違いありません。

https://2020.rca.ac.uk/students/ye-han

マリー・アイザックソン / Fashion menswear

私の作品は、ゲームプレイヤーとそのデジタル上の姿に焦点をあてて、オンラインが自我をどう変化させるのかと、人々が仮想世界と現実世界で、自分を表現する際にどのような違いがあるのかを探求するものです。このプロジェクトは、MMORPG(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)でプレイヤーが自らのアバターに持っている具現化された存在に関するものです。複雑なビデオゲームは、多くの意味で、人々が様々に時間を「居住する」場所になっており、これらのゲームで経験するできごとは、彼らプレイヤーにとって多くの場合、重要なものです。
この探求における私の関心は、物理的な制約を超えてアイデンティティを表現することで得られる自由、そして、プレイヤーとアバターとのつながりを理解することにあります。「パラレルワールドでプレイヤーのアバターが身に着けている衣装は、このつながりに意味を与えているのだろうか?もしそうだとしたら、どのように?」私は自分の作品でこうたずねるのです。

https://2020.rca.ac.uk/students/marie-isacsson